コロナ抗原検査キットについて

発熱や喉の痛みがある時、

「コロナかもしれない」

と思って抗原検査キットを使用された方も多いのではないでしょうか。

最近では、

  • 鼻腔タイプ
  • 唾液タイプ
  • 診断用
  • 研究用

など、さまざまな抗原検査キットが市販されており、

「どれが正確なのか」
「陰性なら本当に感染していないのか」

疑問に思うことも少なくありません。

今回、家族内にコロナ陽性者が出た人に対し、まだ症状が出ていない段階から抗原検査を行い、その後症状が出現したため追加で抗原検査を行いながら経過を追跡してみました。

その結果をもとに、

  • 鼻腔タイプと唾液タイプで差はあるのか
  • 診断用と研究用で違いはあるのか
  • 感染後いつ頃から陽性になるのか

について検討してみます。

なお、今回の検討は少数例による個人的な観察であり、学術的検証を目的としたものではありません。結果については参考程度にご覧いただければと思います。


Ⅰ.鼻腔タイプと唾液タイプで差はあるのか

まず、症状出現後に、鼻腔タイプと唾液タイプの抗原検査キットで検査した結果を示します。

検査結果

キット結果
鼻腔・診断用陽性
鼻腔・研究用陽性
唾液・診断用陰性
唾液・研究用陰性

鼻腔用キットでは診断用・研究用ともに陽性となりましたが、唾液用キットではいずれも陰性でした。

症状や医療機関での診断結果を踏まえると、実際にはコロナ感染であった可能性が高いと考えられます。

今回の結果からは、唾液タイプは鼻腔タイプと比較して検出感度が低い可能性が示唆されました。

そのため、特に感染初期では、唾液タイプのみで判断する際には注意が必要と思われます。

イメージ図


Ⅱ.診断用と研究用で差はあるのか

次に、鼻腔タイプの診断用キットと研究用キットで検査した結果を示します。

検査結果

キット結果
診断用陽性
研究用陽性

今回の少数例では、研究用キットでも診断用キットと同様の結果が得られました。

なお、研究用キットについては、Amazonで購入した3メーカーの製品を確認しましたが、いずれも同様の結果でした。

ただし、研究用キットは診断目的として承認されたものではなく、品質や性能が公的に保証されているわけではありません。

そのため、医療的判断を行う際には、診断用キットや医療機関での検査を優先すべきと考えられます。

一方で、経過観察など補助的な目的では参考になる可能性はあるかもしれません。


Ⅲ.感染後、いつ頃から陽性となるのか

続いて、症状出現前後で抗原検査キットの反応がどのように変化するかを追跡した結果を示します。

検査結果

時期診断用研究用
症状出現12時間前陰性陰性
症状出現時弱陽性弱陽性
症状出現12時間後陽性陽性
5日目陽性陽性
9日目陰性陰性

コロナ感染では、症状出現前からウイルスを排出していると言われています。

しかし今回の結果では、症状出現12時間前では陰性でした。

これは、感染初期では抗原量が少なく、検査キットで検出できなかった可能性が考えられます。

また、症状出現時には弱陽性程度でしたが、その後半日ほどで明確な陽性反応がみられました。

イメージ図


抗原検査で陰性でも「感染していない」とは限らない

今回の結果から分かる重要な点は、

「抗原検査が陰性でも、感染を完全には否定できない」

ということです。

特に、

  • 家族内に感染者がいる
  • 発熱がある
  • 強い倦怠感がある

など、状況的にコロナ感染が疑わしい場合には、検査時点ではまだ抗原量が少なく、陰性となっている可能性があります。

つまり、検査結果だけではなく、「状況全体」を踏まえて判断することが重要です。


まとめ

今回の結果から、

1.唾液タイプは鼻腔タイプより感度が低い可能性がある
2.研究用キットでも類似した結果は得られた
3.感染初期では陰性となる場合があるため、陰性=非感染とは言えない

という点が示唆されました。


最後に

医師は、検査結果だけを見て診断しているわけではありません。

多くの場合、まず問診や症状から病気をある程度絞り込み、その判断を確認するために診察や検査を行っています。

そのため、検査結果が陰性であっても、

  • 症状
  • 接触歴
  • 周囲の感染状況

などから、実際には感染している可能性が高いと判断されることもあります。

検査で大切なのは、「結果そのもの」ではなく、

  • なぜ検査を行うのか
  • その結果をどう解釈するのか

という点です。

検査結果がすべてではないということをご理解いただければと思います。

今回の記事が、抗原検査キットを使用する際の参考になれば幸いです。

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