1. 資産形成の基本的な考え方
資産形成はシンプルでいい
資産形成を始めようとすると、「どの金融商品を選べばよいのか」で迷う方は多いと思います。現在はさまざまな金融商品があり、初心者にとってはとても複雑に感じられるからです。
この点について、経済評論家の山崎元氏は、資産形成はできるだけシンプルに考えるべきだと述べています。
その考え方を整理すると、金融商品は大きく次の3つに分けて考えることができます。
資産の3つの考え方
① 安全資産(預金・個人向け国債など)
- 値動きが小さく、比較的安全な資産
- 生活費や緊急時の備えとして使う
例:
- 銀行預金
- 個人向け国債(変動10年)
特徴:
- 元本が大きく減るリスクは比較的低い
- ただし「完全に無リスク」ではなく、インフレなどの影響は受ける
② リスク資産(株式)
- 長期的に資産を増やすことを目的とする資産
- 値動きはあるが、その分リターンも期待できる
代表例:
- 全世界株式インデックスファンド
(例:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))
特徴:
- 世界中の企業に分散投資できる
- 長期保有によって経済成長を取り込むことを目指す
③ その他の金融商品(資産形成の中心にしない)
例:
- 貯蓄型保険
- 手数料の高い投資商品
- 仕組みが複雑な金融商品
特徴:
- コストが高いものや仕組みが分かりにくいものが多い
- 長期の資産形成では必ずしも有利とは限らない

最初にやるべきこと
資産形成の第一歩として重要なのは、「安全資産」をしっかり確保することです。
具体的には:
- 生活費の数か月〜半年分を預金で確保する
これは「増やすためのお金」ではなく、病気や失業など不測の事態に備えるための“生活防衛資金”です。
また、近い将来使う予定があるお金も、預金など安全性の高い方法で管理するのが基本です。
このシリーズの対象について
この「お金を貯めるために」シリーズでは、次の方を対象としています。
- 生活防衛資金がすでに確保できている方
- 日常資金とは別に資産形成を考えたい方
山崎元氏が示すシンプルな投資の考え方
山崎氏は、資産形成は次の2つを中心に考えれば十分だと述べています。
① 個人向け国債(変動10年)
- 国が発行するため安全性が高い
- 銀行預金より利回りが良い場合がある
- 金利が半年ごとに見直される
→ 守るための資産
② 全世界株式インデックス
- 世界中の株式にまとめて投資できる
- 長期的な成長を目指す資産
→ 増やすための資産

まとめ
資産形成は複雑に考える必要はなく、
- 安全資産(守るお金)
- リスク資産(増やすお金)
この2つを軸に考えることが基本です。
預金・国債・インデックスファンドなどを目的に応じて組み合わせることで、無理のない資産形成が可能になります。
大切なのは、複雑な商品を追いかけることではなく、自分が理解できる方法で長く続けることです。
このシリーズで今後扱う内容
このシリーズでは、次のテーマを順番に解説していきます。
- 家計管理の基本ツール
- 国債を使った「自分年金」の作り方
- リスク資産をどれくらい持つべきか
- なぜ全世界株式インデックスファンドが有力な選択肢なのか


