4. リスク資産はどれくらい持つべきか
資産形成において最も悩ましいのは、安全資産(預貯金)とリスク資産(株式・投資信託など)の比率をどうするかです。
これには明確な正解はなく、ライフステージや収入状況によっても大きく異なります。
ここでは、リスク資産の考え方の一つとして、経済評論家の山崎元氏の考え方を参考に、「生活水準の低下」という観点からリスク許容度を考えてみます。
リスクの考え方
投資における「リスク」とは、単なる危険性ではなく、価格変動の大きさを意味します。

山崎氏によれば、リスク許容度は、
「どの程度の生活水準の低下なら受け入れられるか」
を基準に考えます。
たとえば老後の生活において、
「月1万円程度の生活水準の低下なら受け入れられる」
と仮定します。
老後期間を30年とすると、
1万円 × 12か月 × 30年 = 360万円
となります。
これは、長期的に許容できる生活水準の低下を金額に換算した、一つの目安です。
投資額への換算(単純モデル)
世界株式のインデックスファンドは、長期的な成長が期待される一方で、過去には一時的に30%前後下落した局面もありました。
そこで単純化して、
- 許容損失:360万円
- 想定下落率:30%
とすると、
360万円 ÷ 30% = 約1200万円
となります。
これは、
「月1万円程度の生活水準の低下なら受け入れられる」
「最大下落率30%」
と仮定した場合の、理論上の投資額の一例です。
もちろん、実際のリスク耐性は人によって大きく異なり、収入・家族構成・資産状況などによって適切な金額は変わります。
積立投資の目安
仮に就職から定年までの約40年間で、毎月一定額で積立投資を行う場合、総投資額を上記1200万円とすると、
1200万円 ÷ 40年 ÷ 12か月 = 約2.5万円
となります。
したがって、単純計算では、
毎月2万〜3万円程度の積立投資
が一つの目安になります。
結論
- リスクは「損失額」ではなく「生活への影響」で考える
- 月1万円程度の生活水準低下を許容できる場合、投資規模の一つの目安として約1200万円という試算が成り立つ
- 積立投資に換算すると、毎月約2万〜3万円程度が一つの目安になる
- ただし、適切なリスク量は人によって大きく異なる
最終的には、
自分が長期的に続けられる範囲でリスクを取ること
が重要です。
※本稿は特定の投資行動を推奨するものではなく、リスク許容度を考えるための一つの考え方です。


