東へ行くほうが時差ボケがつらいのはなぜ? ― 人間の体内時計の仕組み
海外旅行をすると、「行き先によって時差ボケのつらさが違う」と感じたことはありませんか。
一般に、東へ向かう旅行のほうが、西へ向かう旅行より時差ボケが強くなりやすいといわれています。
その理由は、人間の体内時計(サーカディアンリズム)の性質にあります。
人間の体内時計は24時間より少し長い
私たちの体には約24時間周期の体内時計があります。しかし、その周期は平均すると約24.2時間と、24時間より少し長いことが知られています。
そのため、人間は普段より遅く眠り、遅く起きる生活には比較的適応しやすい一方で、普段より早く眠り、早く起きる生活に切り替えることは苦手です。
東へ行くと「時間を追い越す」
東へ旅行すると、現地では日本より時計が進んでいます。言い換えれば、時間を追い越したような状態になります。
そのため、現地時間に合わせて生活するには、普段より早く眠り、早く起きる生活に切り替えなければなりません。
しかし、人間の体内時計は、このような変化にはあまり得意ではありません。その結果、
- 夜になっても眠れない
- 朝早く目が覚めてしまう
- 日中に眠気やだるさ、集中力の低下が起こる
といった時差ボケが起こりやすくなります。
西へ行くと「時間を戻す」
一方、西へ旅行すると、現地では日本より時計が遅れています。言い換えれば、時間を戻したような状態になります。
現地時間に合わせるには、普段より遅く眠り、遅く起きる生活になります。
これは夜更かしをするのに近い変化であり、人間の体内時計が本来もっている性質に合っているため、比較的適応しやすいと考えられています。
そのため、多くの人では西への旅行のほうが時差ボケは軽く済む傾向があります。

時差ボケを軽くするためのポイント
時差ボケを完全になくすことはできませんが、次のような工夫で症状を軽減できます。
- 飛行機に乗ったら、できるだけ目的地の時間を意識して過ごす。
- 到着後は現地時間に合わせて食事や睡眠をとる。
- 朝は太陽の光を浴びて体内時計を整える。
- 水分を十分に補給し、アルコールは控えめにする。

まとめ
東への旅行で時差ボケが起こりやすいのは、現地時間に合わせるために普段より早寝・早起きの生活へ切り替えなければならないからです。
一方、西への旅行では普段より遅寝・遅起きの生活になるため、人間の体内時計の性質に合っており、比較的適応しやすくなります。
時差ボケの仕組みを知っておけば、旅行中の体調管理もしやすくなります。海外旅行へ出かける際は、自分の体内時計を少し意識してみてはいかがでしょうか。


